
税務小六法では、会計・税務に関わる基本的な制度から耳より情報まで幅広くご紹介しております。
随時、項目を追加していきます。


・交際費の有利・不利
事業を円滑に行うには、自社の製品・サービスを購入してくれる取引先と円滑な関係を築くことが必要であり、
得意先とコミュニケーションを図ったり、商談の場として、
個人事業主や会社の役員・社員が得意先を接待するということは、商慣習上、重要な営業活動とであります。
さて、この交際費ですが、個人事業主と会社とで、税務上の取扱が若干変わってきます。
まず、法人税法上の交際費の定義ですが、交際費とは得意先・仕入先その他事業に関連のある者に対する接待・供応・慰安・贈答これらに類する行為のための支出する費用のことをいいます。
交際費と近い科目として、広告宣伝費があります。広告宣伝費は不特定多数の者に対してカレンダーや手帳、試作品を配ったり等、広告宣伝効果を意図して支出するものをいいます。
同じ営業上の費用でも、交際費と分けて定義されるのは、交際費は税務上、全額を損金で処理することができないからです(資本金1億円以上の会社は、交際費を全額損金処理できません)。
交際費を全額経費として認めない理由は、税金を払わないように交際費が多額に使われることを防ぐことや、冗費の節約により企業資本の強化を図るという政策的理由によるものであります。
法人税法上、資本金1億円以下の会社は、年間の交際費が600万円までの90%は必要経費として認められますが、残りの10%と600万円を超える額(損金算入限度額)は必要経費にできません。
ただし、平成18年度から、参加者の氏名等を記載した一定の書類を保存している場合には、一人当たり5,000円以下の飲食費等は課税交際費に該当しなくなっています。
一方、個人事業では、業務の遂行上、直接必要であったことが明らかにされる部分の金額について、必要経費に算入できるとされています。
個人事業であれば、法人のような制限がないため、交際費に関しては有利と言えます。
ただし、個人事業の場合は、個人的な付き合いのプライベートな飲食なのか、業務上必要な飲食なのかの区別が難しいため、多額の交際費を計上すると、税務調査で否認される可能性があります。
上記のように、交際費の額が600万円を超えるのであれば、個人事業の方が有利となります。交際費の額が600万円以下であれば、法人の方が交際費として認められやすいため有利となりますが、10%は課税されてしまいます。
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